2度目の窓明山下山から3年間ほどブランクがあったが、丸山岳についに再チャレンジする時が来た。(2018年4月28日)
kmさんとネットで情報収集していたところ、残雪期なら南会津町の小立岩から安越又川沿いに走る林道から小沢山→稲子山→坪入山へと行けることが判明した。
前2回の丸山岳チャレンジは窓明山へ行くだけでヘロヘロになってしまうという体たらくであったため、このルートなら坪入山までもっと楽に行けるのではないかと思い、採用した。
車で林道を進み、残雪があった手前の路肩に車を止めて歩き始めた。
安越又川と山毛欅沢が合流するところから尾根に取り付き登り始めた。
踏み跡もあり、快適に登れる。これなら楽勝だ。
途中から残雪となったが、一気に稜線に出た。小沢山へも怖いくらいスイスイ進める。
これならついに丸山岳も夢ではなさそうだと思いながら小沢山を過ぎて稲子山との鞍部へ進む。
意気揚々と鞍部から稲子山へ登り返す斜面を見た瞬間、あっけにとられた。藪藪の急坂である。急に目の前が真っ暗になる。絶望だ。
さすがにこの藪藪の斜面は登れそうにないので今回はここまでにして帰りましょうか、とkmさんに言おうとした瞬間、なんとkmさんが斜面を登り始めた。
kmさんはギャグのつもりだろうか。ぽか~んとして眺めていたが、kmさんが戻ってくる様子はない。
どんどん登っていく。
私は素人下山家勤め人である。今すぐこのまま帰りたい。
しかし、kmさんを見送って一人で帰ることは道義的に許されないだろう。
致し方なく私も登ることにした。素人下山家勤め人でも登らなくてはならない時がある。
ダイナマイトを腹に巻いて特攻の気分で藪藪の急坂に取り付いた。
途中からは藪の上にぐちょぐちょの雪が乗った急斜面となり、手をついたりピッケルをついたり足をついたりするたびに雪が落ちていき、自分も滑り落ちそうになる。
なんとか登れなくはないが、帰りのことを考えるとこの斜面を生きて下りられる気がしない。
行くも地獄、戻るも地獄の中、なんとか稲子山の南峰へ登りきった。両足が10回くらいずつ釣ってしまい、ピクピクだ。
稲子山の三角点にも行きたいところだったが諦めた。
ここから坪入山までは細かいアップダウンの繰り返しだ。
kmさんは今日のうちに坪入山まで行きたそうであったが、私の体力の限界につき、南西に少し進んだ広い鞍部でkmさんに持ってもらったテントを張った。
(2日目に続く)